7月13日、平成30年度 東京都手をつなぐ育成会大会がなかのZREO大ホールで開催され、田無手をつなぐ親の会から会員10名が参加しました。
午前は大勢の来賓のご挨拶、東京都育成会の基調報告、都庁の関係各部局から都の障害者福祉政策について説明が行われました。
来賓のみなさんからは、先ほど「東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例」が成立したことを受けて(脚注)、「都議会の力ではなく、みんなの努力の成果、平素のご苦労に敬意を表します」「心のバリアフリーが進んだ。しかし、さらに個人の悩みを解決し、個々の思いを形にすることを更に進めたい」「心のバリアフリーで共生社会の実現、実効性のあるものへ」「差別解消条例の成立は、ゴールではなくスタート」と感想や意気込みを伺うことができ、励まされる思いで高揚気分に浸りました。
午後は、『医療と福祉の連携 ~より良い生活と支援を目指して~』というテーマの講演でした。講師は 社会福祉法人・ 青い鳥 横浜市東部地域療育センター の有賀道生さん。
講演が始まると、障害者と障害者を支える私たち家族にとって、日常的な「現実の問題」にたちまち引き戻されてしまい、午前の高揚感はいつの間にか消失して、真剣に耳を傾けました。
講演の内容は知的障害者の高齢化と健康問題。知的障害者の寿命の延び、高齢知的障害者の身体疾患の現状、認知症発症年齢とその状況などの実情が詳細に説明されました。
まとめとして、次が指摘されました。健康教育です。
1.援助に行き詰まったら原点回復=当事者や家族の言い分を聞く
2.健康な日常が最も大切=寝る、食べる、運動する、楽しいおしゃべりをする
3.一人で抱え込まない=子供も親も支援者もみんなで
4.多様性を認めよう=こうあるべきはNG、善意の押し付けはNG
5.子どもたちに何を残してやれるか=大人の課題
こういうお話は聴いていて、頭では納得できても、実際にはなかなか身につきません。しかし、聴きに行くことが大事で重要と思います。親の会では色んな企画があり、勉強会がありますので、大いに参加すべきと思います。普段の生活の中では学べない情報が得られ、自然に「何か」大事なことが身に付いて行くような気がします。
(注)東京都は、東京2020 オリンピック・パラリンピック大会を見据えて、社会全体で障害者への理解を深め、差別を無くす取り組みを一層推進するための条例「東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例」を制定ました。平成30年10月1日施行。